ジブリの代表作『もののけ姫』興行収入193億円を記録し、当時の興行収入記録を塗り替えた作品。ジブリ史上最大の制作費、宮崎駿の集大成といわれた作品の裏にはこんなエピソードが
もののけ姫vsエヴァンゲリオン
1997年にもののけ姫、新世紀エヴァンゲリオンともに上映開始
当時、社会現象になっていたエヴァンゲリオンの監督庵野秀明は『風の谷のナウシカ』では、採用時に持参した大量の原画が宮崎駿に評価される経歴を持ち自身も宮崎駿を師事している。
また、宮崎駿も師弟対決と噂され、マスコミから『エヴァンゲリオンは見たことありますか?』という質問を多くうけ、
見た事ない。と発言している。
またキャッチコピーも
もののけ姫の『生きろ』に対し
だからみんな、死んでしまえばいい
と全く対照的なキャッチコピーになっている
明らかに二作品の対抗意識が見て取れる。
エヴァンゲリオンの映画がなければもののけ姫がここまでの大作にならなかったのかもしれない。
実は悪くなかったアシタカの小刀問題
見送りを禁じられてるのにアシタカを想う一心で駆けつけた許嫁のカヤから渡された小刀。
受け取った時のアシタカのセリフは、
ありがとう、大切にするよ。
いつもカヤを思う
さて、そんな大切なお守りの小刀
物語の後半でサンに渡されている。
これは、ネットでも賛否両論
元カノからのプレゼントをよく片思いの相手に渡せるな、とか。
しかし、よく考えると、
許嫁とは、
許婚(いいなずけ、いいなづけ)とは、現在の概念では幼少時に本人たちの意志にかかわらず双方の親または親代わりの者が合意で結婚の約束をすること。また、その約束を結んだ婚約者をさす言葉。
とても強力なタタリ神の呪いで村に迷惑をかけない為、ゆくゆくは長になり村をおさめるはずだったが、
まげを切り、村と決別し、出て行くアシタカ
つまり、アシタカとカヤは村の権力者同士が決めた政略結婚というやつだ
ただここで、問題が。アシタカが村を出るという事は、村長になるエリートコースから脱線を意味し、そうなると政略結婚の意味もなくなる
当然、許嫁は解消である。村を出るアシタカと村から出られないカヤ。二人の恋はここでおしまいである。
アシタカは、プレゼントとして小刀をサンに渡したのではなく、御守りとして渡した。
物語のクライマックス。サンの安否が気になるアシタカはモロの子供に小刀をサンにと、託す
これをプレゼントととるか、御守りととるかで話は全然変わってくる。
サンが小刀を見て『綺麗』などと言うから話が余計ややこしくなったのだが…
御守りとして、サンに渡したのであれば、
大切にするよというアシタカのセリフも間違いではないのです。
サンの母親は?
宮崎駿の近しい人の発言で、サンの母親がエボシという話が出ていた
モロがエボシを恨んだ理由もこれならば納得いく。
人間(エボシ)に捨てられたサンを自分の子供たちと同じように育てるうち情が芽生え、子供を捨てた親に対して恨みを持ったのでしょう
アシタカの手よあざは何故消えない?
シシ神の頭を返して、
アシタカの全身に回っていたタタリ神の呪いの模様は消えました
呪いは解かれた
手のあざからもしかしたら再発する恐れもあるかもしれない。
ここの解釈としては、
一度人を殺した人間が、どれだけ良い行いをしても、罪の意識と、罰が帳消しになる事はない
というメッセージととれる。
アシタカはこれからもあざを見るたび、神を殺した罪と罰を背負って生きていくのであろう。
そんな運命を受け止めサンに笑顔で
会いにいくよ。ヤックルに乗って
といえるアシタカはやっぱり男前です
ラストのコダマはトトロ!?
ラストシーンに出てくるコダマ。宮崎駿いわく、このコダマがトトロになったと言ってます
ということは。
トトロには年齢設定はあるのです。
宮崎駿監督が絵本用に描いた「初期のイメージボード」によると、大トトロは「おおとうさん=ミミンズク」、
中トトロは「とうさん=ズク」、小トトロは「ミン」と名前が付けられています。
それぞれの年齢は、大トトロ「おおとうさん=ミミンズク」~1302歳
中トトロ「とうさん=ズク」~679歳
小トトロ「ミン」~109歳 …とされています。
となりのトトロの時代は西暦1900年後半だとすると、
大トトロの年齢1300年を引くと西暦600年頃
飛鳥時代です。聖徳太子の頃ですね。
ただ、鉄砲が日本にきたのは、1300年以降とされる。
となると、大トトロは700歳までコダマでそこからの600年であの姿になったのか???謎ですね